最初に見たときにそれがヴィッツとは思わなかった方も少なくないはずのマイナーチェンジになったのですが、これをマイナーチェンジと呼ぶのだろうかというほどフロントマスクが大きく変化しています。
今回のヴィッツのマイナーチェンジのポイントは、フロントマスクとエンジンです。
見た目に与えるインパクトが大きいのは当然ながらフロントマスクですが、実際に試乗をしてみるとエンジンの違いに気付くことができます。
今回はヴィッツのエンジンにもアイドリングストップ機能が搭載されることによって、カタログの数値では燃費が大幅に向上しています。
ヴィッツのライバル車として位置づけられているフィットは、すでにフルモデルチェンジを経て市場に送り出されています。
最近では燃費性能の面でフィットに先行されていただけに、エンジンの改良によって燃費を向上させることによって同じ土俵に登ることができたと言えます。
しかしながらヴィッツのライバルはフィットだけではなく、同じメーカーから販売されているアクアやプリウスといったハイブリッド車です。
初代のころにはコンパクトカーの販売台数の点で優位に立っていましたが、ここにきてプリウスやアクアに大きく差を付けられています。
内装に関してはマイナーチェンジによってヴィッツの質感も高まったとはいえ、以前より評判のよかったフィットの質感には、好みの問題もあるとは言え大きく差を付けられているのが現状と言えます。
運転席も後部座席も、全体的にゆっくり座れるという印象を持つことができるのはフィットの方だという意見が多く出ています。
これは両方の車を同じ日に試乗してみると体感することができます。
価格に関してもフィットの方に軍配が上がる結果になっていますが、果たしてヴィッツの投入によって市場はどのような判断を下すのでしょうか。
しかしながらすでに3度のリコールをしていることや、不具合の声が上がっていないわけではないフィットは、比較の点ではヴィッツよりも評価されているとはいえ、そのような評価の割には街中で見かける機会が少なくなっています。